見えないラジオ

赤の他人が顔も名前も知らないまま始めた雑談+ネタコーナー+曲紹介ラジオ番組

*

現実VS虚構 シン・ゴジラの絶望感 (ネタバレ感想・考察あり)

      2016/09/25

先ほど観てきましたシン・ゴジラ。震えました。とてつもない迫力と絶望感がありましたね。久々に鑑賞後いろいろと議論したくなる邦画だったと思います。

期待以上にゴジラが恐ろしかったですし、ここまでリアリティがあって日本人のトラウマを深く考えさせるような内容だとは思いませんでした。特撮ものというより災害シミュレーション映画。

全編通して非現実なゴジラへの対策描写がとにかく詳細で現実的なところが特徴ですが、その緊迫した状況の中でもコミカルなシーンが適度に入っていたのでダレずに観れたのだと思います。

 当番組でもシンゴジラについて話していますのでよかったらこちらもどうぞ。

シン・ゴジラを見てないもやしさんに完全ネタバレ無しで熱く語る回

 

以下ネタバレあり感想・考察

 

 

 

 

 

 

 

 

 

庵野秀明さんらしいテロップだったりアニメのようなカット割りが面白かったですね。とくに無人在来線爆弾のネーミングセンスと絵面のよさはさすがでした。

ゴジラの最初の熱線放射は震えました。昔のゴジラを見ても今の時代なら大したことないんじゃないかと思ってしまいますが、このゴジラには絶望します。

またグダグダだったりした日本政府ですが全員に見せ場があって、真面目に仕事に向き合う人間だったのはかっこよかったですね。家族愛や恋愛などの心理描写なしに人間の心情を描いていたのは見事でした。作戦が成功してもこれまでの犠牲に感謝しつつ噛みしめるように喜ぶ姿。ハリウッドだったら大声で叫んでいたことでしょう。責任を持って決断するシーン連発でした。

 

いくつか考察を。

 

・ラストの尻尾に付いていた人型は一体何か?

誰もが気になるあのシーンについてはたくさんの考察がされていますが、私はゴジラの第五形態への進化寸前だったということだと思いました。作中でも「分裂・小型化して各国へ飛来する危険性」「血液凝固剤を投与したところでそれに適応する可能性」などは話されていたので、ゴジラが凍結していく最中に進化しようとしていたのでしょう。それがなぜ人型なのかについては謎ですが、牧博士が鍵を握っているような気がします。

 

・牧博士は好きなように何をしたのか?

「私は好きにした。君たちも好きにしろ」という遺言をのこした牧博士ですが、いったい何をしたのが具体的には明らかになっていません。牧博士が最期に乗っていた船の真下から水蒸気爆発が起こったことを考えると、ゴジラが活発化するために博士自ら身を投じた可能性が高いでしょう。もし自らの体をゴジラに取り込ませたのだとしたらラストシーンの人型に繋がりますし、辻褄が合います。

しかし博士の目的は妻を亡くして自暴自棄を起こしただけだったのかどうかが気になるところです。最初の船のシーンでは折り紙が映っているので、ゴジラを倒すにしても利用するにしてもヒントを残していたわけですが、単純に日本を試していたのか日本を変えたかったのか。もし続編があるとしたら博士についてもう少しエピソードが欲しいですね。

 

・ゴジラは何を示唆しているのか?

この映画を見た日本人なら必ず震災を思い出すことでしょう。想定外の災害が起こった時の恐ろしさと無力さをひしひしと感じました。またそれに立ち向かいスクラップ&ビルドしていく人間の強さも描かれていた点は、日本人の作った映画である意味だと思います。原子力をエネルギーとするゴジラを最終的に冷却することでストップさせるのも、あの災害を思い出させます。またゴジラが残ったままなのも、いつ同じ災害が起きてもおかしくないというメッセージに思えました。

 

ところどころにゴジラに対する台詞だとは思えない台詞があったのも印象的でした。うろ覚えですが、

「私の国は大統領が決めるけど、あなたの国は誰が決めるの」

「スクラップ&ビルドでこの国は立ち上がってきた。また立ち上がるだろう」

「日本の良さはトップがすぐに変わることだ」

「疎開させるということはその人の生活を奪うっていうことだ。簡単に言わないでほしいなあ」

などなど。日本の良いところも悪いところも見えてくる、それでも日本人のかっこよさが良く出ている映画だったと思います。もう一回観に行くかもしれません。

 - ブログ ,

  関連記事

51okjpo9jnl-_sx348_bo1204203200_
ラジオをテーマにした漫画・小説・映画・音楽

ラジオを題材にした作品ってパッと思いつかないもので、調べてみると本当に少ない。ラ …

6552c8a92552400cc6afa8ad159c4491-600x299
爆誕! アルコ&ピースD.C.GARAGE

待ちに待った復活の時は思ったより早かったようです。ニッポン放送、アルコ&ピースの …

thumb
日々によりけり その1「雨」

文章を書くことは好きで執筆に興味はあるのですが、オリジナルストーリーの小説となる …

63e286_e9790b1c52cb489c91ca6ad3982b5525-mv2_d_3508_2480_s_4_2
喜劇な悲劇 月刊「根本宗子」

演劇の良さはライブ感、客席という位置で舞台の一部となって感じる迫力であって、テレ …

cid_15873c0813b1aba7c274
随分とまんじゅう大帝国に寄ったエイトライブ感想

11/17日に開催された太田プロ主宰のお笑いライブ”エイトライブ&# …

2016年ベストアルバム20選
2016年ベストアルバム20選【ブログ版】

今年はあまり音楽を聞き漁る時間はありませんでしたが、AppleMusicのおかげ …

bug_ka
日々によりけり その3「蚊」

私は今嫌がらせを受けています。いや、今に始まった話ではありません。毎年この時期に …

logo6
ルーツなラジオ『タダしいyouに見える』

なんとなくフワッと始まったように見えるこのブログですが、 ・文章という形から見え …

320
「面白い」「感動」では語りきれない この世界の片隅に

いわゆる、戦争映画が嫌いです。どうしても押し付けがましい作者のメッセージというも …

IMG_5174
日々によりけり その5「真」

「ブルゾンちえみは本気でやればもっとタイム縮められた」 会社の休憩室。上司が言っ …