喜劇な悲劇 月刊「根本宗子」

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演劇の良さはライブ感、客席という位置で舞台の一部となって感じる迫力であって、テレビやDVDで映像を見るのでは全く代わりにならないものだと思ってます。その面白さは現場に行かなくては分からない、他の方法では伝えようのないものです。

これからブログを書こうとしている人間の書き出しとしては最悪な出だしですが、めげずに続けます。

今一番勢いのある劇団、月刊根本宗子。
劇作家・演出家・脚本家・女優であり劇団『月刊「根本宗子」』の主宰です。写真を見る限り若くて美人の女優さん、という雰囲気なんですが演劇を一度見ればそれだけじゃないことが分かります。

月刊根本宗子の演劇を一言で表すと「喜劇な悲劇」だと思います。話の主軸は人間関係、特に男女関係のゴタゴタが多く、これでもかというほどグチャグチャになります。見ているだけでもイライラするような役がいたり、共感して泣きたくなるくらいリアリティのある悲劇なんですが必ずバランスよく笑えるポイントがあるのが月刊根本宗子の特徴です。気持ちよく笑いながら悲劇が進んでいき、終盤には泣いている人と笑っている人がキレイに分かれていくようなそんな絶妙なバランスです。そして必ずラストは想像もつかなかったような境地に達して、カタルシスを感じさせてくれるので気持ちよく拍手をして帰れる。ですので安心して思う存分イライラできます。
悲劇を味わえば味わうほど、ちょっとした喜びがあった時により大きな幸せになるような感覚です。

正直私はドラマを見ても映画を見ても泣きそうになったり感動したりということが滅多にないのですが、根本宗子さんの演劇には毎回心を揺さぶられてしまいます。女性の書いた脚本なのに、男性役の意見に納得できる。だけでなく女性役の意見にも共感できたりする。基本ダメ男ダメ女しかいないのに自分のことのように感じる瞬間があります。そして時折そのセリフの中には劇中の役に向かってではなく、観ている自分に向かっているように感じるくらいドキッとするものもあったり。なんとなく誰もが感じていることをストーリーに乗せて代弁しているような力強いセリフが随所に見られます。
役者を決めてからその人物用にセリフを書く当て書きという方法を取っているらしく、聞いていてセリフを読んでいる感じがしないんです。人物のイメージがしっかりした脚本だからこそのめり込んで観れるのだと思います。

普段演劇を観にいかない人にこそオススメしたいです。きっと思いっきり拍手して気持ちよく劇場を後にできるはず。以上文字では伝えきれないものを超、精一杯書いたブログでした。

当ラジオでも月刊根本宗子について話している回があるのでよかったらこちらもどうぞ。

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